パーティーの間中、ずっと結びついていた二人の手。

その手が。

「アリスカさん」

啓太の方から放される。

名残惜しそうにアリスカが彼の顔を見ると。

「!」

啓太はびっくりするほど真面目な顔をしていた。

「ど、どうしたの…?」

真剣に見つめてくる啓太に、密かに胸の鼓動が高鳴るアリスカ。

啓太は言う。

「もう二度と…今回みたいな事で、アリスカさんを悲しませたりしませんから…僕にはアリスカさんは勿体無いくらいの人だから…僕が…その…つり合うような男にならないと…」