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さくらと紀一は、一気に床に崩れ落ちた。
紀一が気を失って倒れたのを、さくらが支えきれなかったのだ。
ボロボロと、溢れる涙を抑えることもなく、さくらは紀一を抱きしめた。

｢紀一さ…あのね…｣

しゃくりあげ、うまく話せない。
それでも、伝えた。

｢私…っ…あなたを愛してる…。｣

紀一には、届いていないだろう。
ピクリとも動かない紀一を抱きしめて、嗚咽が治まるのを待った。

そして、立ち上がった。


歩こう。

自分の足で。

彼を救うために。