これが私の幸せなんだ。



「ねぇねぇ。ゆーかの勘違いだったら、ごめんね??」


「ん?何が?」


「柊さんと美樹…付き合ってるの?」


ブクッ!!


あまりの驚きで、口の中に運ばれた水が飛びだしそうになった。



「何を言い出すのかと思えば…」


「え?だってさ、2人でご飯行ったり、電話したりしてるみたいだし…

しかも柊さん、美樹に甘すぎ!!」


「馬鹿なこと言わないでよ、もぅ!」


「なーんだ。じゃ、ゆーかの勘違いかぁ。」



なんだか不服そうな顔を浮かべた優香だが、何かを思いついたかのように、私の手を握ってきた。



「でも、ゆーかにはわかる!!


美樹は、柊さんのこと好きでしょ?
これだけは勘違いじゃないと思う。」



「え…」



私は、認めることも否定することも出来ず、運ばれてきたパスタを見ていた。


「どうしたの?好きなんでしょ?認めちゃいなよ!楽だよ?」



認めたい。報われる想いなら、きっとすぐにこの気持ち、柊さんに伝えている。


でも、それが出来ない。


「無理だよ…認めるなんて。」


「どうして?だって誰が見ても、あれは柊さんも美樹のこと好きでしょ?」



違う。優香、違うんだよ。
柊さんが私を好きな訳がないんだよ。


だって…だって…













「柊さんには、彼女がいるの。」