「どっか、行きたいとこあるか? 車だし、どこでも連れてってやる!」 「夜景…」 「夜景??」 「はい!私、今までこの街に住んでて、一度もこの街を見渡したことないんです!! いつか、見れたらいいなって思ってたんですけど…ダメですか??」 心配そうに、柊さんを見ると、満面の笑みを浮かべて私の頭をなでた。 「バーカ。美樹の為なら、どこでも連れてってやるよ。」 「柊さん…」 「乗れ!とっておきの場所がある!」 私は急いで助手席に座り、シートベルトを締めた。