「はい。わかりました。」


私は山本君に肩を貸し、教室を後にした。


「山本君?生きてるの?」
実はこれが山本君と初めての会話。

「なんとか…すいません。女性の肩など
借りてしまって、本当に情けないです。」



「気にしないで。生きててよかった。」


保健室に到着し、先生に山本君を任して
私は教室には戻らずに屋上へ向かった。




「やっぱここが1番落ち着く♪」

立ち入り禁止の屋上は、誰もいなくて
一人になりたい時にたまに来る。



校庭に咲いている桜の木は
緑色になっていた。



最近、レポートを徹夜でしてるせいか
少しうとうとしていると、ドアが空く音がした。

「やばい!先生かも!」


急いで、屋上にある机に隠れた。