「なぁ。優香ちゃんって、彼氏いるの?」
「優香ですか?!いえ、今はいませんけど…優香がどうかしたんですか?」
「いや、ならいいんだ!」
優香のこと…彼氏いないって言った時の柊さん嬉しそうだったな。
もしかして…
「柊さん、優香のこと…」
「ん?俺がなんだって?」
「あ、いや何も。」
ズキっ…ズキ…
なんだろこの違和感。
柊さんが優香を好きかもしれないって、たったそれだけのことなのに。
なんで胸がチクチクするんだろ…
「美樹、何がいい?」
「え!ジュース位自分で買います!」
「何言ってんだよ!ほら、早くしないと釣り銭出ちゃうぞ!」
「あ、はい!有難うございます!」
…気のせいだよね。
うん。違う違う!!
冷たいオレンジジュースをひたいに当てて、少し火照った顔を冷やした。
