〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あの日。屋上にいると誰かが来て、
すごい不機嫌に名前を聞いてきた。
「桜井美樹です。」
「美樹ちゃんはどうしてそこにいるのかな?」
不機嫌そうに眉を寄せ、彼も腰を落とした。
「きっと、同じ理由だよ。あなたがここに
来た理由と。」
「あっそう。てか、柊だって。
あなたじゃなくて柊って呼べ。」
そう言ったあと、柊は
ただじっと空を見上げた。
そんな柊の横顔は少し悲しげで
今にも倒れてしまいそうだった。
私は何も言わず、柊さんの隣に座った。
同情なのかもしれない。
でも、今、柊を1人にしたら
どうなるのだろう?って…
「ガキの癖に、同情なんてするな。」
「同情じゃないです。悲しみは消せないけど
癒すことなら、出来るかもしれないって
思っただけです。」
「それを同情っつぅんだよ。」
そぅ言いながら柊は優しく笑った。
