車を降りて、柊の家に上がった。
「お邪魔します…」
家の中は真っ暗で、柊の部屋に案内された。
「ちょっと待ってろよ…。」
二度目なのに、やっぱり落ち着かなくて。コルクボードが増えていることに気付いた私は、ニヤニヤしながら近付いた。
そこには、写真と、1枚の手紙が貼り付けてあった。
「……っ!!」
「悪い、待たせたな。ジュースなかったから、そこの自販機まで行ってて。
はい、カフェオレ!」
「ん、ありがとう!」
「何する?ゲーム??あ、DVDもあるぞ!!」
「DVD、観よう!」
アクション系のDVDで、意外とハマってしまった。
柊はベットに寝転んで、私はベットに寄りかかるように床に座っていた。
DVDを観終わり、ジュースを飲みながら世間話をしていた。
最近のニュースの話題、気になっている漫画やアニメ、学校の話。
1時間程、2人で話をしていた。
あくびをした私に、ベットのスペースを開けて布団をめくってくれた。
「眠いか?おいで。」
戸惑った私に、「何もしない。」と笑顔で言った柊に寄り添った。
「温かい…」
「美樹、思ってたより小さいなぁ。もっと太らないと倒れるぞ!」
柊の腕枕は、どんな枕よりも寝心地がよくて。緊張しているのを察してるのか、眠るまで背中をトントンしてくれているのが何より安心した。
時折、ギュッと抱きしめてくる柊に、ドキドキは止まらなくて。
いつのまにか、柊の優しい腕の中で眠りについていた。
