「そっかぁ。それで。」
「うん。だから、山本君は何も悪くないの。あれがきっと普通の考えだから。」
「美樹、柊君が好き?」
「うん、大好きだよ。」
「でも、ゆーかは山本君の言ってること正しいと思う。
彼女も美樹もって…柊君、欲張り過ぎだよ。」
優香は、自分の悩みのように頭を抱えてくれた。
「柊に言われたの。彼女とは、別れられないって。」
「え…」
「でもね、分かってたから。柊が彼女のことが大好きなのは、私が柊を好きだからよくわかる。
可愛らしいお花のネックレスとか、s&mって刻まれたストラップとか。
mだったから、私かと一瞬勘違いしたけど彼女の名前、美紗子だから。」
「美樹……」
「わかってる。叶うことないのは。でも、諦められないの。好きなの。
利用されてもいい。柊の傍にいたいの!」
私の威勢に、優香は唖然としていた。
