筑紫さん、身長小さめなのに、身体とかしっかりしてるなぁ。やっぱり男の子なんだなぁ。
はぁ。なんだか身体が楽になってきた。
「あの…もう大丈夫です。…ありがとうございます。」
「うん。顔色も良くなってる。じゃあ行こうか。」
そうか、もう暗くなって来てるし家にかえらないと…
「そうだよね。家にかえらないと。今日はありがとう。私は、これで…」
手を降って家に帰ろうとした。そのとき、
私は、腕を引っ張られた。
「こんなに暗くなってるのに女の子一人じゃあ危ないよ。家まで送るよ。」
「大丈夫ですよ。これ以上迷惑をかけてはダメだから…」
私は、また手を降って家に帰ろうとした。そしたら、
「言うこときけないの?」
いつもの優しい声とは真逆の少しこわめの声だった。
えっ…私なにかした?
「すみません…でも…」
「口答えするんだ。せっかく助けてやったのに。まっ言うこときけないならお仕置きが必要だね。」
今度の笑いはいつもの太陽のようなまぶしい笑顔でわなく、悪魔のようなあやしい笑いだった。
「わっ私は、筑紫さんに迷惑かけないようにって…私…どうしたら…。」
初めて同い年の人が怖いと思った。なんだか私は、筑紫さんを怒らしてしまったみたいだ。
何でだろう…
あんな悪魔のような筑紫さん見たことない。
「どうしたらって、さっき言ったじゃん。送るよって、それを拒否されて俺は怒ってるんだけど…」
そっか。でも何で私みたいな目立たない地味女と関わるんだろう…
ほって置けばいいのに。
そんなにかまってくれたら私なんだか期待しちゃうよ。
…ん?
期待?私なにを言ってるの…筑紫さんは私のことなんてどうでもいいって思ってるに違いないし。私だって筑紫さんのことを好きってわけじゃないし…うん。
「あっ…そっか。じゃあ…送ってください…」
「うん、いいよ。」
いつもの太陽のようなまぶしい笑顔に戻った。

