今日も一日なんとか頑張らなくちゃいけないと思うと、憂鬱過ぎて目眩がする。だって川村が後ろの席のせいで、私は休み時間もゆっくりと過ごすことができない。私は川村と関わりを持ちたくないのに、川村が何かとちょっかいを出してくるからいらぬ反感や妬みを嫌でも受けなくちゃいけない。どうしてこんなことになっているのか。そんなの私が聞きたいくらいだよ。

「よう川崎。今日も変わらず無表情というか仏頂面だな。」
「おはよ。そして何度も言うけれど、私に話しかけないで。アンタのせいで虐めなんて受けたくもないの。」
「虐めなんてないだろうが。」
「よくも抜け抜けとそんな事が言えるね。アンタが知らなくても裏で受ける事だってあるのがわからないの?いいから関わらないで。」
教室にいれば嫌でもあいつは話しかけてくる。だから私は基本的には教室にいないようにしている。
教室に居ることがなくちゃどこにいるのかって?幼馴染のいるクラスに入り浸ってるんだよ。
「百合亞、おはよう。今日も?」
「ういっす百合。相変わらず大変だな。」
「おはようこのバカップルめ。リア充爆発してしまえ!!」
「爆発はしたくないなぁ。でも百合亞だっていつか誰かと付き合えば、そんな事言えなくなるよ?」
「私は誰とも付き合いたくないの!」
「だからそんな格好しているのか?もったいねぇなぁ。。。」
「るっさい!」
健吾も歩美も酷い…私の家がただ単に厳しいだけって事を知っているくせに。
「まぁまぁ、百合亞の家を知ってるでしょ?しょうがないの。ね?」
「ま、あんだけでかくてしきたりのある家じゃそうなるか。」
「面目ない・・・」
「ところで百合亞。あそこで立っている男は知り合いか?」
「男?」
健吾の話を聞いて、指を指した先に目線を送れば川村がいた。なんでアイツがこんな所にいるのさ!
「知らない!」
「知らないとは酷くねぇか?俺たち席が前後なのによ。」
「何でアンタがこんな所にいるのよ!さっさと自分の教室に戻りなさい!私はアンタと関わりあいたくないの!」
「俺ここまで女に嫌われたことないだけどなぁ。」
「どんだけナルシストなのよ!離れて!そして二度と近づかないで!」
「そうは言われてもねぇ、ほら。さっさと教室に戻るぞ。もうすぐSHR始まる。」
「私は健吾と歩美と話しているの。アンタとなんて一緒にいたくないから。」
最悪ギリギリに教室に戻れれば大丈夫なんだしね。それよりか、コイツと一緒に戻ってまたくだらない恨みなんて受けたくないんだから。
「そこまで俺嫌われることしたか?」
「アンタのせいで嫌がらせなんて真っ平御免だわ。さっさと帰って。」
ブツブツと文句を言いつつも、川村。
なんであんなに関わりを持とうとするのか自体わからない、