あたしは研の腕の中で泣きまくった。
「研ありがとう…」
「もぅ大丈夫か?」
あたしは研から離れて笑顔を見せる。
「やっぱ美優は笑顔がいいなっ。でも目ぇ真っ赤よ?菜帆に追求されるんじゃねぇ?」
鏡でチェックするとあたしの目は研の言うとおり真っ赤だった。少し化粧とれてるし…こんな顔を研に見せてしまった。
また泣きそうだ…
今度は恥ずかしさで。
そしてあたし達はまた歩き出す。
菜帆の家までもう少し。
「あのさぁ、俺にだけでも話す気ない?悩み。菜帆にも相談してないだろ?菜帆がな、自分ばっかり話聞いてもらってて美優は話すタイミングを逃してるのかなって悩んでたぞ?」
「そっかぁ。菜帆気にしてくれてたんだぁ。そんなんじゃないのにぃ」
「じゃぁ話してやれよ。美優に頼られたら菜帆は泣いて喜ぶんじゃねぇ?」
「うん。話さなきゃね」
「俺も話聞くからな!?」
「ありがとう。」
そろそろ話すべきかな…。
あたしは決心して菜帆の家に向かった。