お姫様だっこ




「俊いる!?」


あたしは俊の居る教室に乗り込んだ。



「おー、美優。どうした?」

あたしの声に気付いた研が笑顔で話しかけてくる。

「俊どこ?」


「俊ならベランダで女と遊んでるんじゃん?」


研が指差すベランダに向かう。


女と?菜帆が悩んでる時に?ひっぱたいてやる!


「俊!」


あたしは勢いよくドアを開けてベランダに居る俊を呼んだ。


「お、美優?」


「あ、美優ちゃんだぁ。やっぱ超可愛い!」

俊の隣に居る女があたしを見て高い声で言った。

「俊借りるね」

女を無視して俊を連れ出した。



俊はコケそうになりながらあたしに引っ張られて歩いてる。



「おぃ、ちょっと美優!?なんだよぉ」




「ちょっと話あんの!」