あぁ、…研に会いたくなっちゃった。
小さく呟くと
あたしの携帯が鳴った。
画面には
―研―。
｢もしもし♪｣
｢美優！！まだ菜帆といんの？｣
｢菜帆はたった今、王子様が抱き締めにきたよ♪｣
｢おぉーそうか。無事に会えたんだな。アイツ菜帆んちの前で待つってたから。よかったなぁ｣
｢まじ良かったよぉ。ねぇ、研……｣
｢今から会える？｣
あたしが言う前に研が言ってくれた。
やっぱり
あたし達も繋がってるね。
｢今どこ？すぐ行く！！｣
電話を切って
｢菜帆！！俊！！あたし行くねー！｣
そう言って走り出した。
｢美優ー！ありがとぉ！！｣
菜帆が叫んだ。
｢もう離れちゃ駄目だよぉ！｣
そう言い残してあたしは走った。
大好きな研の元へ――。
