小さな恋のうた *毎日更新中*

「砂原~!!」


茂が呼んだのは、早川の親友・砂原奈央。


1年のときに、ミスに選ばれた有名人でクラスメイトだ。


モデル並みのスタイルで、美人なのに、さっぱりした性格で、ホントによくモテる。


「今、帰り?」


「そう。鞠と図書館に行ってたから」


砂原と比べても、やっぱり早川は小さい。


「あ、和馬。ホント、今日のありえないから」


砂原が言う。


「確かに鞠はかわいいけど、人見知りだから、ああいうのやめてね」


砂原の後ろで早川がうつむく。


大樹は早川だけを見ている。


「鞠ちゃん、ごめん」


和馬が早川に頭を下げる。


早川は首を横に振って、またうつむいた。


「先生がお詫びにラーメンごちそうするって」


オレかよ?


「ラーメン?」


茂の言葉に砂原が反応する。


「ラーメン、いいねぇ。鞠、おごってもらおうよ。いつ?」


「今日」


『今日~?』


またいきなりな。


「いいだろ?練習終わってから」


いいけど。