小さな恋のうた *毎日更新中*

「いらっしゃ~い」


ラーメン屋の暖簾をくぐる。


オレが高校生の頃には既に野球部御用達だった。


「あれ?今日は、かわいい子2人も連れて。どうしたの?」


大将が突っ込む。


「和馬が粗相をしたから、お詫びに」


「そうか」


「大将、オレ大盛りでもやしたっぷり」


「オレ、大盛りで」


「ねぎ抜きだろ?」


それぞれが、好きなように頼んでいく。


「私、もやしたっぷりラーメン」


さすが砂原はさばけている。


『早川は?』


早川の隣でメニューを片手に大樹が聞いている。


『砂原と同じにする?』


大樹の問いかけに早川が首を横に振る。


『普通の…』


『了解。大将、普通のラーメンと大盛り』


「ねぎてんこ盛りな」


『正解』


大樹と早川。


ちょうどいいかもしれない。