「だって、見たいテレビあるから……」 明日は毎週見ているドラマの放送日だ。 見逃したくない。 「来るよ。真子は絶対来る」 自信たっぷりの笑みを浮かべ彼は言い放った。 「なっ……来ませんよ」 プイッと顔を背けると彼がクスッと笑ったのが聞こえる。 「じゃあ、またな」 振り返ると彼はベンチから立ち上がると、私に背を向け、片手を上げて歩き出していた。