「ね、その2人の写メとか無いの?」 奈菜は興味を持ったようで、私の方へ身を乗り出してくる。 「えっと、無い……ハルキは写真嫌いらしくて……」 ハルキはカメラを向けるといつも顔を背けてしまう。 嫌なことを強要するつもりは無いので、写真は1枚も撮っていない。 類さんはまだ1度しか会っていないし……。 「そっか、なんかミステリアスな彼だね」 奈菜は残念そうに唇を尖らせた。 奈菜の言う通り。 私はハルキをまだ全然知らない……。