「でも、凄い事があったの!」 「何?」 少し身を乗り出す私に、フルーツ牛乳のパックにストローを差しながら奈菜が聞き返す。 「ハルキとそっくりな人に会ったの!」 「似た人くらいいるでしょ」 奈菜はのろけは充分とばかりに大げさにため息を吐く。 「違うの!他人とは思えないくらいなの!」 「……双子とか?」 私の剣幕に奈菜は瞳をぱちくりさせた。