視線をずらして類さんの横に座ると、石鹸みたいないい匂いがした。
「世界には似た人が3人いるっていうしね」
そう言って微笑んだ類さんの顔は凄く優しかった。
そして、それも別人と思えないほどハルキに似ていた。
「でも、類さんと違って、ハルキは意地悪なんです」
類さんは見るからに優しそうなオーラが出ている。
「あ、邪魔しちゃいましたよね。ごめんなさい」
類さんの膝の上のスケッチブックが目に入って、慌てて謝る。
私が話しかけたせいで、作業が止まってしまっていた。
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