ふと、川岸の芝生に座っている青年に目がいった。 スケッチブックに鉛筆を走らせている。 その横顔を見た瞬間、息が止まった。 ハルキだった……。 声を出そうとするのに、驚きでうまく声が出ない。 「は、ハルキ!」 やっとの思いで絞り出した声で呼びかける。 しかし、ハルキは振り向かない。 私はハルキに駆け寄った。