「ハルキが急にツケを払ってさ。ちょっと驚いたんだ」 浩介さんは、私の不安に答えるように言葉を続けた。 それと同時に私の前に置かれたオレンジジュース。 中の氷がカランと音をたてた。 それが妙に耳に響く。 私は浩介さんの言葉に息を呑む。 ハルキは準備をしている。 そう思った。 「だから、あいつがどこかへ行くつもりなのかと思ってさ」