「うん、そうだよね……ありがとう」 私は小さな笑みを奈菜に向けた。 奈菜の言葉で目が覚めた気がする。 「私、最後までハルキの横で笑うよ」 その言葉を聞いて奈菜が大きく頷いた。 「そうだよ!えらいよ、真子」 テーブルに置かれた私の手を握って、奈菜が笑顔を見せる。 「ね、ケーキ食べない?おごっちゃうよ」 そう言って、カウンターに走って行った奈菜の後姿に私は感謝した。