切れてしまった携帯電話を掌に乗せて余韻に浸っていた。 ハルキの声。 ハルキの吐息。 その余韻が私の心の全てをハルキに傾かせる。 早く会いたい。 私はベットに横になると携帯を抱きしめた。 ハルキとの会話を思い出して、引っかかりを感じた。 ハルキは、類さんに“会わない”ではなく…… “会えない”と言った。