この…絶望の時間が…早く終わると…いいな…。

いや、いっそう体を狼の牙にぶつけて…。
自分自身で終わらせる!?

痛そうだけど…早く終わる為には…。

そんな考えで頭がみたされたその時だった。


いきなり激しい振動がきて、最初は一気に兄狼が私を飲み込もうとしているのかと思ったんだけど…。


「てめぇ、絶対に噛むなよ!!」

と、どこかで聞いた声がして…。

誰だったかな…?

と、考え始めた私の目の前がいきなり明るくなった。