私はそのタイミングで顔が外に出た。

「嘘!?」

狼が2本足で家の前で立っている!!

私の思わず出てしまった声に、狼は辺りをキョロキョロと見回していたが、やがて去って行った。

『なんなの…、なんで狼が立って歩いて…喋った!?何よりここ何処?全然見たことのない景色なんだけど…。』

ア然としている私は、また井戸を滑り落ちてしまっていた。