「あの親子…、勝ったんだ…。」

私は呟きながら考えた。

まずは、子供達は安全な所まで逃げるはず…。
その後に、お母さんヤギは…来てくれないかな…?

そう考えた私に、

「アリスぅ〜!」

と、前方の木の上から声がした。

その木の根元に着いて見上げると、

「早く上がって来て!!」

と、子ヤギの声。

「なんで!?お母さんは?」