「いいわ…、しばらく殺すのを待ってあげる…。」

と、お母さんヤギは包丁をテーブルに置いた。

呆然とする私に、

「弱い者イジメしているみたいで、ヤギの名に傷をつけるわ。」

と、ハンカチを投げた。

私はそのハンカチで、涙をふき、鼻水をかんだ(鼻水の時、お母さんヤギは、しかめっつらをした。)