「さて…覚悟は出来たかな…。」

と、狼が私のすぐ側に来て、歩みを止めた時だった…。


「テヤッ〜!!」

と、タンスの扉が私の頭の上で開いて、狼はその扉にぶつかり、よろめいた。

それを見て、私は手にしていた、折れて短くなったホウキの柄を狼に飛びつくように突き刺してから、体の向きを変えた。

「ギャア〜イデェー!!」

狼は、叫んだ後、

「許さ〜ん!!」

と、私を…いや、いつの間にか、隠れていた子ヤギ達が近くにあった、武器になりそうな物を持って、私の周りに並んでいて、私達を見回した。