ところで、アリスはその後、大好きな歌を自分自身に合うように編曲していった。

それは、ドラム・ビートで言うと、32ビートにあたる歌が主流だったのだが、アリスは8ビートの激しい歌、のちに“ロックンロール”と呼ばれる歌にした。

でもアリスの住む地域では、若者受けしたのだが、まだ世界に広まる程ではなく、一度消えていく音楽となってしまった。

時代が時代なら、アリスがロックの神様になっていたのかも…。


「極めてみなさい。一人でもアリスを応援してくれる人がいる限りね。」


幼き日の、特別な体験で得たエールは、アリスが、音楽人生の中で、ずっと大切にしていく事になるのだった。



 ーーー終わりーーー