「夢…これは夢よ…。」

私は、自分に言い聞かせながら再度、井戸をよじ登っていた。


「お母さんだよ、開けておくれ。」

今度は済んだ声だ。
でも…。

「お母さんかどうか確認するから、足を見せて。」

そんな、子供達の声の後、

「お母さんの足は、茶色じゃなくて白いよ!狼だろ!!」

と、また子供達の声がした。