チョコレートケーキ


 先生は驚きもしないで希恵の話を聞いていた



 すると先生が一言…


「気づいていたんだ。宇佐住のこと…わかってたけど、教師っていう立場上、どうしようもなかった」



「断るくらい誰にでもできるのに」


 希恵が素早く突っ込むと


「そりゃあ断るのは俺だってできるさ。たとえ小森が言って来たところで、断る自信はある」


「…ってことは、まさか!?」



 先生は頷くだけだった


 希恵は一生分驚いたに違いない