「2、3年の応援グッズすごいねぇ。私たちもあんな風にちゃんとしたの作ればよかったね」


隣でケータイを見ている希恵に話しかけた


「別にタスキでもいいじゃなぃ。すごいものを作ったって優勝できるってわけじゃないんだからさっ」


希恵は私よりもいくらか大人びている



特に出る競技のない私たちは、グラウンドの前の階段にすわって体育祭を見る




そのとき希恵が思い出したかのように話し出した


「そうそう、午後のリレーに先生たちのチームも出るんだって」


「そうなんだ。勝てるわけないのにね」


「意外と速いかもしれないよ」