「美羽、曲の練習しないと怒られるよ」


「少しぐらい平気、平気」



グラウンドに向かう先生を見つけた私は先生に近寄ってみる



「羽津丘せんせっ」


「おう、宇佐住。部活じゃないのか?」


「もちろん部活だよ。だって楽器持ってるでしょ」


「そう言われるとそうだな。」


「チョッと抜けてきちゃった」


「ちゃんと練習しないとダメだろ!」


「はい…」

少しテンションの下がった私に気付いたのか先生は話題を変えた


「で?なんか用か?」


「いえ、特に用ってこともないんです。ただなんとなく…」


「なんとなくか。それなら忙しいから俺は行くぞ」


「あっ、その!」