スターレディ物語

「室長。うどん食べたくないですか?」


倫子室長は唸って、背伸びをした。


「今日はカツ丼な気分」


わたしは軽く息を吐いて、ホワイトボートに出張と書いて、素のマンションの鍵を手にした。


「あとはお願いします」


「はいは~い」


倫子室長の見送りに苦笑で応対しつつ、急いで携帯で飛行機の予約をし、素のマンションに向かった。


マンションの合鍵は女性の独り暮らしと言うこともあり、会社で預かっている。


素の場合、今回のような事で使用する事が多い。


勿論、仕事に影響するのだから、ペナルティが発生する。


素はダントツでトップなのだが、あまり反省する様子はない。いや、無自覚か。


わたしは、軽く息を吐いて、鍵を使って素のマンションに入った。