スターレディ物語

次の日。


わたしはいつものように起きて出勤の準備をすると、携帯電話が鳴った。


「はい」


「晴さん?あの、素さんが……」


アシスタントの女の子が、困ったように言う。


「分かった。取り敢えず、メンバーには先に行くように伝えて。素に鬼電してみて……無理だったら、誰か空いてる人、探してみてくれる?」


「分かりました」


わたしは化粧もそこそこに、事務所に急いだ。


「おはよう」


パソコンに出勤時間を入力して、アシスタントの女の子に聞いてみた。


「どうだった?」


「メンバーは大丈夫なんですけど、空いてる人がいないみたいで……」


そんな時、室長の倫子さんがやって来た。


「おはよ~……どうした?」


わたしは、さりげなく聞いてみた。