有り得ない。 私の顔はきっと真っ赤で、情けない顔してる。 宮川先輩の声が何回も何回も頭を巡って、理解するまでに時間がかかった。 「な、な、何言って」 「んなこと俺が言うわけねーだろ、馬鹿。」 「〜ッ!!!!」 一瞬でもときめいた自分をこれほど恨んだことはない。 「ヒロッ!!陽菜に触るなっ」 「はいはい。」 まだ宮川先輩は意地悪な笑みを浮かべたまま。 そして、ずっと肩を揺らしながら笑っていた陸先輩が口を開いた。 「実は、陽菜ちゃんをマネに勧誘しようと思って。どう?」 ・