待ち合わせ場所…


初めて会った場所。



昨日会ったばかりなのに、すごく遠かったような気がする…



翔が小走りで近づいてくる。




笑顔で車に乗り込み、初めて会った時よりもかっこよく見えた。



この笑顔に会いたくてたまらなかった。



公園の駐車場へ移動する。



平日の昼間の公園はだれもいなかった。



私と翔の二人だけ…



『ティナ?』



翔は顔をのぞきこむ。



『なに?』



『なんでもない!』


ニコっと笑い、助手席を倒す。



「天気いいな。もう5月もおわりだな。」



「そうだね・・」



空を見上げる。空には、飛行機雲が描かれていた。



ねぇ、知ってる?



私はどんどんあなたに惹かれてるんだよ。



「お前さ・・誕生日いつ?」



「3月15日だよ。ねぇ、翔は?」



「6月15日」


「日にち一緒じゃん!あれ?来月じゃんね!」



翔は、起き上がり私を見つめる。



「何かプレゼントくれんの?」


「いいよ。何がほしい?」



「誕生日、俺と一緒にいてくれ」



翔の顔は真剣で、私はうなづくしかなかった・・