『おはようございま〜す!』 厨房の裏にある休憩室にはいる。



『おっはっ!ティナ、どっか出掛けてたの?マジそのワンピ超かわいい!』


親友のあきがテンション高めで近寄ってくる。


あきとは高校からの親友で、職場も同じ。



『あき…ちょっと話あるんだけど、聞いて?』



『なに?なに?豊くんとなんかあった?』



『豊じゃないんだよね…』



私は、昨夜からさっきまでの出来事を全部話した。



『その…翔って人?のぶの先輩なんだ…。』


あきは携帯を取り出し、誰かに電話しだした。


『あっ、のぶ?あのさ〜いっこ上の翔って人知ってる?
うん、うん。
そうなんだ〜!
わかった。詳しくは帰ってから話すねん!愛してるよ、のぶ☆ バイビィ〜』


制服に着替えながら、あきの会話が気になっていた。



あきは携帯を切り、私を見つめる。



『のぶ、なんだって?』



『のぶの先輩で、知ってるみたいよ!』


『そっかぁ』



『で、どうすんの?ティナ、あんたには豊くんがいるんだからね!それとも…もう、翔って人にハマっちゃった?』



心配そうにあきは、のぞきこんでくる…



『わかんない。 豊に対する気持ちは、変わってないよ?なんか…翔の事が気になる。』



あきが真面目な顔でいう。



『もぅ、翔と会ったらダメ。豊くんを傷つける事になるし、ティナだって罪悪感でいっぱいになっちゃうよ?』




『そうだよね… わかった。ありがと』



時計は出勤時間になっていた。