あたしの泣いてる気配に焦ったのかアリマがパッと体を離した。 その隙に涙を拭う。 目を開けると、また視界に鮮やかな黄色。 「ほ、ほら!おまえヒマワリ好きだろっ?」 いつの間にか落としていた花束をアリマが拾い上げて言う。 こんなに焦った彼も、どもった彼も見たことなくて吹き出しそうになってしまう。 「うん、‥好きだよ?」 花束を受け取りながら、アリマを見上げると、 目をそらされた。 え? なんで? 不思議に思って彼を覗き込もうとすると、足に何かが当たった。