ずるい君が欲しい







どうしよっ、え、これは
退室した方が良いパターン??


それとも黙って気づかないフリ!?
それとも思い切って話しかけるのか!?






あれよこれよと言う間に
あたしの小さな頭は悲鳴をあげていた
いやいやいや、何このパターン





ここは落ち着いて目を逸らそう、
自然な感じで、うん、いける






すっ、と床に視線を落とし
そのまま後ろへねじっていた体を
前に向きなおして日誌に目を落とす





背中が緊張している
バリバリに緊張している
誰か、助けて、それか、いなくなって








「だれ」


「っゎ」


そして羽生君の見た目とは想像が
つかない冷たくて低い声が背後で
不機嫌そうに響いた瞬間背筋が凍りついた