「………どこ行くつもりあんた」
明るい声を出そうとしたが低くて唸るような声音がでた。
腕を組み、目の前の玄関をくぐろうとしている長身の天使べリアルを据わった目で見据える。
べリアルは悪戯を見つかった子供の目つきで私を見て
「いやコンビニ」
「………へぇ~いいじゃんいってらっしゃ~い、なんていうと思ったかコラ!」
豹変した私の声と顔にべリアルはびくっと肩を跳ねさせた。
「あんた………以後気をつけるとかいってなかった!?別にいいんだけどね私は一向に通行人に見つかってムショに叩き込まれても!でもさ、あんたが同居人のよしみで心配してあげてんのにまた夜遊びかー!」
最後のほうはもう不良の息子を持つ父親の気分だ。

