「よかったじゃねぇかこの俺が着た高貴なコートをかぶって昼寝できたんだからよ。あっよだれつけてねぇだろうな!」
「つけてないわよ!」
前言撤回。やっぱり可愛くない。むしろ憎たらしい。
もうなんなんだろうね私は。
「そうか?それだったら許してやるよ………今日の晩飯オムライスにしてくれたらな」
「またっ!?昨日食べたばっかじゃん!」
「うっせぇ!俺が食いたいって言うんだからまた作れ!」
あくまで自分を中心にして世界が回っていると思い込んでいるべリアルが命令してきた。
つっぱねてもよかったが、もうめんどくさいので「はいはい」と曖昧に答え、冷蔵庫の中をのぞいた。卵がちょうど二個残っていて幸いだ。

