「つーかてめぇみてぇな押しつけがましい女は嫌われるタイプなんだぜ!さり気なく告白まがいの悪意をぶつけるやつは論外だ!イツキもきっとうざってぇって思ってるぜ!」
「イツキ君はそんな人じゃないもんー!」
「男ってのは大体そうなんだよ!」
私はこれ以上べリアルの話が聞きたくなく、耳をふさいだ。
「彼氏いない歴イコール年齢のくせしやがって、学園のアイドルに手を出そうなんざ無謀だ!軽率だ!ただのバカが!そういうのは勇気があるとはいわねぇ!暴走行為って言うんだよ」
そんな抵抗も空しくつやのある声が鼓膜を揺らす。
最後の手段で、目の前にあった音楽プレイヤーを手に取る。少しいじくるとバラード調の音楽が流れてきて私の眠気を上手に誘ってくれた。
「人間ってのは哀れなもんだよな。勝手に恋だと勘違いして勝手に相手も両思いだと思い、そして勝手に告白して玉砕する。それのエンドレスループだ!上から見てたら滑稽極まりないぜ?その分俺ら天使ってのは都合がよくてな………っておい聞いてんのか!………あ?なんだこいつ………寝てやがる。なんだよ俺の熱年の途中で寝やがって………」

