あくまで天使です。



とろとろの卵が自分でも高得点だ。ソースもちょうどいい。


ベルアルはぶつくさ言いながら、私の前に陣取る。食卓に置かれたオムライスを見下ろした。


地べたに座らなくてはいけないから、背の高い彼とテーブルの距離が私より長い。


さぁ文句が来るか?と身構えていたが、なにも来なかった。


ただじっと手元の黄色いものを眺め、微動だにしない。


「オムライス、嫌いだった?」


私がそう尋ねると、彼は我に戻ったような顔をして


「はっはぁ!?この俺が好き嫌いなんてあるはずねぇだろ!人を見てものを言いやがれ」


と吐き捨てた。