アリエルの勝ち誇った眼が濁った。
腑に落ちない感情を隠しもせず、私を探るような目つきで眺めていた。
すぅと大きく息を吸い、はっと嘲笑うように短く吐き出した。
「名前がその人のすべてを表している、とでも言いたげな顔ね。天使のエリートっぽい面してそんなことも分んないの?大切なのはその人の本性じゃない」
見かけだけの文字で踊らされる必要などまったくない。
大事なのは彼という存在で。
「名前が無価値だったら存在も無価値ぃ?ふざけてんじゃねーよ。どうやったらそんな方程式が成り上がるんだ馬鹿が!もっかい小学校からやり直してきな!」

