あくまで天使です。



「ああついてるぜ。きったねえ仮面の下に隠れたてめぇの本性がよ!」


挑発するべリアルに、アリエルは意味ありげに口角を釣り上げる。


静かにティーカップを置き、妖艶な相貌になる。


「変らんな貴様は。その汚い口調も性格も」


くるりと視線を横の私に定め、優しげにほほ笑んできた。


「こんな弟じゃ貴方も大変だろう。幸福にするどころか不幸にされかねないからな」


「なんだとてめっ………!」


「そんなことありませんよ」