冷え切った空気が開かれた冷蔵庫から私の顔を覆い尽くす。 顔の体温だけ奪われ、思わず目を細める。 右手でドアが閉まらぬよう、押さえておく。そして余った左手はプリンを握るとるという重大任務を受け持っていた。 ミッション失敗の文字が浮かぶ。 左手は見事に宙をかすめ取り、空気だけを手に握らせて帰ってきた。 「………は?」 ついすっとんきょな声をあげてしまった。 頭を突っ込む勢いであさってみるが、バターや牛乳、卵など食材だけしかない。