「そんな奴の尾行に俺を誘うな!」 「あんたしかいないのよ~ナギサ、寂しい」 「キャラちげぇだろ!きもっ!」 俺は断固動かねえ!と再びどっしりと構え、そっぽを向く。 横顔を向けられたので、彼のこめかみから伝う滴が見える。 どんだけ怖がってんだよ!と内心ツッコむが、バカにすることなどできない。 少しでも足を踏み外せば、即死。 尾行するというのは、死と生の崖っぷちを渡るのに等しいバカげた行為なのだからね。