「必要経費………といえば?」 「聞くまでもねえだろ?おまえの幸せのための経費」 聞くまでもなかった。というより聞きたくなかった。 彼の口からその言葉が出るのが嫌というか。 「だからとっとと終わらせてくれ。俺は帰りてぇ」 べリアルはそういうと、チーズバーガーに歯形を付けた。 当然だ、と言わんばかりに必要経費で代金を払ってくれた。 私は無言で余ったシェイクを握りしめた。